「使い道がない箱」という作品。タイトルだけで「やられた」と思った。アートそのものの本質に問いかける力がある。こんな風に子どもは何気に本質をついてくる。
なかなかのセンス(感性)だな。団扇から「涼」をパクった暑苦しいデザイナーのセンス(扇子)が疑われる中で、子どもの中にはすごい奴がまだまだいる。
取りあえず提出ありきのキット作品をはじめ、明らかな手抜き作品も年々増えてきてはいるが、それでも、子どもの作品を観るのは面白い。その子らしさが出たものは好感が持てる。新聞で作ったドレスには、白かピンクのカラースプレーでもしたくなった。
どこの学校でも、展示会がすめば置き場所にも困るようなこうした作品をわざわざ宿題に出す。しかしその事の意味や意義をきちんと検証して、子どもたちに何か納得のいくようなものを真っ当なことばで返してやったことがあるだろうか?