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by lastsalt

母屋とはなれのたとえ


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20日、フジテレビの生番組に出演した安倍さんは、集団的自衛権の行使を火災の消火活動にたとえて、模型を使って説明した。

「日本家」から道路を隔てたところに立っている「米国家」の母屋から出火した場合は、日本は現行憲法上は消火活動を行う事ができない。「米国家」のはなれの炎が道路をはさんで隣接する「日本家」への延焼が予想される場合には、「日本家」の存亡に関わる深刻な危機とみなし、「日本の消防士が消しに行くことができる」と説明した。また、「米国の消防士に安全な場所で日本の消火器を渡すことも可能だ」と強調した。

このタイミングで、わざわざ模型まで使って説明したこの譬えはいったい何のことなのか!?いや、譬えが適切かどうか以前に、そもそも安倍さんはこの法案の内容とそれがもたらす結果についてどれだけ理解できているのだろうかということが不安になる。どんなメリットやリスクがあるかをわかっているのだろうか。

まず、戦争を火事と消火活動に譬えた段階で、安倍さんは故意に本質を隠していることは容易に理解できるが、その詭弁がこの譬えをより混沌としたものにする。消防車はひたすら火を消し、隊員は人命を救助するが、戦車は街を破壊し、軍人は人を殺すのが仕事だ。軍隊と消防隊員に共通点は危険なところで仕事をする隊員だということくらい。

次に、紛争を火事と重ねて考えてみよう。火事を検証する場合、そもそも出火原因は何で、火元はどこなのかを明らかにしなければならない。

さらに、「マッチポンプ」ということばもあるが、実は「米国家」の主人は知る人ぞ知る放火魔なのだ。ここが最大のポイントである。

自分の家にも他人の家にも火をつけてまわり、さらに火を大きくする不思議な消火器を売りまくって荒稼ぎするような主人だとしたら・・・・

そして、「はなれ」という位置づけの国が何のことだかさっぱりわからない。「はなれ」は「母屋」の権力が及ぶ範囲であり、利益を共有する存在である。だとすると、道をへだてた「日本家」とは違う。同じ血の同盟という敷地の中にあるのなら、「はなれ」こそが日本ではないのか?

さらに、母屋からはなれへ延焼するという順番もよくわからない。そして、火事の火元がわかっていたら、火事はおこらない。
by lastsalt | 2015-07-21 23:32