私もどれだけ今の現場にいられるかわからない。そこで、今年は心残りのひとつであった縦割りグループ(1年から6年までの異年齢集団)をつくることを提案した。「担任の言うことさえ、まともに聞けない子どももいたりするのに、ごちゃ混ぜにしたらややこしいトラブルの元をつくるだけだ」と後ろ向きの声も少なくない中で、地道に根回ししながらついに実現したのはちょっと嬉しい。
写真は縦割りグループでの遊びのひとこま。私の部屋に集まった子どもたちが、2チームに分かれてひたすら段ボールの筒を積む。自然と協力が生まれ、盛り上がる。子どもたちからいろんな新ルールが提案される。ちょっとしたアイデア、ちょっとしたサポートで、子どもはいきいき動き出す。
教師が仕切りすぎても、任せ過ぎてもダメ。気持ちはあっても、何しろ経験不足の子どもたちは、自分たちだけでうまくやりくりはできないのだ。教師たちも、子どもたちとの距離感を考えながら、成功体験を演出していかなければいけない。だって、そうだろう。遊び場を奪い、道草も許さず、ゲームを与え、つまらん規則や塾や宿題でがんじがらめにしているのは俺たち大人である。異年齢集団でいきなり任意に集められて、期待通りの動きなんてできるわけがないではないか。
遊びはくだらないほどいい。教育効果なんてからきし無いように思えるのが、一番教育的なのだ。