seasoned with salt lastsalt.exblog.jp

好きなリンク先を入れてください

coolでhot 大真面目に遊び半分 それがいつでも上機嫌になれる塩加減


by lastsalt
プロフィールを見る
画像一覧

いまここに在ることの恥


a0208786_10363538.jpg


辺見庸という作家の言説にすべて賛同するわけではないが、彼の文章には、独特の憂いと痛みがある。「私は罪人です」とシャーシャーと十字架に転嫁する(実際それでよいのだが・・・)安直なキリスト教徒のメンタリティーとはかけ離れている。この本は7年前に出版されたものだが、今はいっそう恥に恥を上塗るわが国の惨状。これから益々この国はひどくなる。

「いじめのアンケート」にしても恥知らずな行為である。ひとこと異議を申し立てたからと言って私も免罪されたわけではない。何の疑問も感じず、良心の呵責さえない教師たちと同じように、子どもたちにプリントを配る。

誰もが自分の身の上話にしか興味がなく、地理的関係性や歴史的連続性が見えていない。本当に恥ずかしいことだ。

あとがきのことばを少し引用しよう。
「能弁はこの際、はなはだ怪しいこと、訥言はいっそ安心できるけれども、訥言を装った性根の腐った能弁だって大いにありえること。とりわけ、資本がほとんどの言葉を食い荒らし、言葉とは資本の領地のお飾りどころか、言葉がそのまま資本と化する。この時代にあっては。そのような時代にあっては、いささかも意識することも意思することもなく、私もまた忌まわしい大罪の形成者になりえるだろう。害意なき加害者の一人に。人としての恥辱の極致がここにある。そうした恥の胚胎は、たぶん、なにげない日々のルーティンにはじまるのではないだろうか。」

なにげない日々のルーティンに対して覚醒して選択すること。責任を負う覚悟を持つことが大事だと思う。そして、この拭いがたい恥を覆うことができるのは、キリストの血による贖い以外はないのだということを辺見庸自身が悟る日が来ることを願う。
[PR]
Commented by もも at 2013-07-08 23:38 x
お久しぶりです。ずっと前「もの食う人びと」読んで、衝撃を受けたこと思い出しました。この方は、自分の目の中の丸太を痛みとして表現してるのかな〜と、感じました。
Commented by lastsalt at 2013-07-08 23:47
「もの食う人びと」も面白いですね。上に紹介した本は、著者が病気で死にかけた直後の講演がベースなので、さらに重たく、厳しい内容になっています。

それと、次回の信仰放談は、ももさんのリクエストをもとに「成熟を目指して」というタイトルにしました。どこまで核心に迫れるか不安ですが、あれこれ考えさせていただいております。
Commented by もも at 2013-07-09 07:49 x
ありがとうございます!どんなお話になるのかワクワクしてます(o^^o)
by lastsalt | 2013-07-07 11:05 | Comments(3)