園子温監督の最新作「希望の国」を観たくて、8時に仕事を終えて根性でレイトショーを観に行った。この映画は真正面から原発問題に取り組んだ作品だが、政治的イデオロギーや偏った主張を押しつけるためのドキュメンタリーではない。丹念に家族のドラマが描かれている。
福島の事故の後始末もろくに出来ないまま、原発再稼働だの経済優先だのと寝言を言っている候補者には選挙活動の合間に見てもらいたいものだ。それにしても、こういう映画を撮る監督がいるんだな・・・日本にも。
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希望とは現実を無視した幻想ではない。装飾された中途半端な絶望でもない。信仰はヒューマニズムの延長にはない。希望はいつまでも残る価値だと聖書も語る。従って絶望の果てにも希望はあるということ。希望は信仰とは別のものであり、愛と並ぶ3つめの価値であることを再認識させられた。