「先生、この箱に何がおると思う?」
「また、何かへんなもん捕まえてきたんか?」
「コウモリおんねん、ホラ」
「生きてるやん?」
「そらそうや!」
「羽たたんだらちっちゃいなあ」
「羽広げたろか?」
と、実に得意気な無敵少年1号。
翌日、「コウモリとお別れするねん」と言って昼休みにベランダに出したが、夜行性のコウモリが真昼間にチョウやトンボみたいに翔び立っていくはずもない。5時間目のチャイムが鳴って仕方なく教室に戻り箱に入れようとしたところ、いきなりコウモリが飛び立った。教室にコウモリが翔んでいる光景は、どう考えても分数が書かれた黒板より面白い。
何とか逃がしてやろうと、みんなですべての窓を全開するが、冷たい風ばかり入ってきて、肝腎のコウモリは例の人をおちょくったような予測不能の翔び方で教室を翔びまわるばかり。コウモリにしてみれば、どうしていいか分からずにとりあえず翔んでみたのだろう。数分後にカーテンの影に隠れて動かなくなった。
「えっと、通分と言うのはね。おい、聴いてるか!」
「また、何かへんなもん捕まえてきたんか?」
「コウモリおんねん、ホラ」
「生きてるやん?」
「そらそうや!」
「羽たたんだらちっちゃいなあ」
「羽広げたろか?」
と、実に得意気な無敵少年1号。
翌日、「コウモリとお別れするねん」と言って昼休みにベランダに出したが、夜行性のコウモリが真昼間にチョウやトンボみたいに翔び立っていくはずもない。5時間目のチャイムが鳴って仕方なく教室に戻り箱に入れようとしたところ、いきなりコウモリが飛び立った。教室にコウモリが翔んでいる光景は、どう考えても分数が書かれた黒板より面白い。
何とか逃がしてやろうと、みんなですべての窓を全開するが、冷たい風ばかり入ってきて、肝腎のコウモリは例の人をおちょくったような予測不能の翔び方で教室を翔びまわるばかり。コウモリにしてみれば、どうしていいか分からずにとりあえず翔んでみたのだろう。数分後にカーテンの影に隠れて動かなくなった。
「えっと、通分と言うのはね。おい、聴いてるか!」