人気ブログランキング | 話題のタグを見る

seasoned with salt lastsalt.exblog.jp

好きなリンク先を入れてください

coolでhot 大真面目に遊び半分 それがいつでも上機嫌になれる塩加減


by lastsalt

幼子のように


幼子のように_a0208786_17235662.jpg
幼子のように_a0208786_17233336.jpg
幼子のように_a0208786_17252485.jpg


幼い子どもたちは、特に教えられなくても、五感で味わった歓びを歌ったり踊ったり絵を描いたりして表現するチャンネルを持っている。あまり考えずに感じたままを描く。それがいい。

水や遊具や虫たちとの一体感が見事に表現されているし、色も線もいきいきしている。子どもたちが楽しく遊んだ事実が伝わって来る。声や音まで聴こえて来そうだ。

就学前にこれだけ描ける子どもたちの絵が、小学校に入るととたんにつまらなくなり、卒業するころにはろくでもないショボくれた表現しか出来なくなってしまうことが多い。学校時代に自信を失った子どもは、大人になっても一生絵筆など持たない。

図工美術教育が、ねらいを絞り、技法を教えることには反対はしない。しかし、子どもたちの表現への意欲を損ない、動機をにごられせるような指導はやめてもらいたい。この線は違う。その色は違う。もっとこうしろ、ああしろ。ていねいにすみずみまで描けだの、塗れだの・・・言うな。

会場校の園長先生も「幼稚園では、友達のまねをしないで自分の描きたいものを描きたいように自由に描かせているのに、どうしてわざわざ同じ構図で同じような描き方で描かせるのか」と◯◯式描画法には否定的だった。

まともな大人が邪魔しなければ、子どもはそれなりに育つものだ。知恵のないおせっかいは無益どころか害毒である。子どもたちの表現のこだわりや歓びが、教育によって「失われている」というより「奪われている」気がした。教える自信がなければ何も教えず、画用紙だけ配って黙っていた方がいい。
by lastsalt | 2014-11-03 18:01