霞立つ長き春日を子供らと手まりつきつつ今日もくらしつ 良寛
国語の教科書にこの良寛の歌や芭蕉や蕪村の俳句が出て来る。3年生の教科書にもこういうのが出始めているのは面白い。
教材は所詮「素材」にすぎないので別に何だっていいのだが、こんな心境は老人か世捨て人か私みたいな変人教師ぐらいにしかわかるまい。普通の小学生にはまず理解できる内容ではない。こんなものを小学校の教材採用する編集者がまず何もわかっていないのがわかる。教科書にはすべてひらがなで表記されているが、そういう問題じゃない。
取りあえず何も解説しないで、使い始めた国語辞典で意味を調べて内容を考えてみることにした。まず「かすみたつなんてのっていません」から始まる。
子どもたちが国語辞典で、一生懸命に調べている姿は悪くない。良寛さんが、春の日に連日子どもとまりつきして過ごしていたことくらいは調べれば誰でもわかる。
それで?
テストで答えるのはそこまでかも知れないが、「頭を使う」とか「感性を磨く」っていうのは、ここから先のことをいう。
聖書を読むのも同じこと。